【コラム】『外国映画めぐり』シングルファザーの女子力

2017年02月21日(火)

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170210movie最近、インターネットで「女子力の高いシングルファザー」が注目を浴びている。フランスで一人息子を育てている作家の辻仁成さんは、ネットに手料理を公開して主婦層に大人気。アメリカで一人娘を育てるフィリップさんは、ネットにプロ顔負けのヘアアレンジを公開し、他のシングルファザーに向けた『娘の髪の結い方講座』まで開講した。そして、アメリカ人のマシューさんは、一人娘の育児に奮闘する日々をブログに綴ったところ、書籍化し、さらにはチャニング・テイタム主演で映画化されることが決まった。

ふと思うのが、海外では、娘を育てるシングルファザーが注目される傾向にある。男が育児を手伝うイクメンとは違い、男が一人で育児をするシングルファザーは、母親が担う女子の領域にまで父親が踏み込む。つまり、男なのに女子力が試される。

加えて、日本を除くほどんどの国では離婚後も両親の共同親権なので、片親家庭にはならない。母親が亡くなる、もしくは家族との関わりから離れた時に父子家庭が誕生する。つまり、何かしら悲しい出来事を乗り越えて今があるので、頑張る親子の姿がドラマチックに映るのかもしれない。

邦画『湯を沸かすほどの熱い愛』に登場する探偵・滝本や、洋画『ナイスガイズ!』に登場する探偵・マーチも男手ひとつで娘を育てている。俗に、父子家庭で育った娘は、良い伴侶を見つけ、幸せな結婚をすると言われている。映画の中の父と娘を見ていると、その理由がわかる気がする。

【コラムニスト】三笠加奈子
松戸市在住、北ドイツ在住。ドイツでは両親が共に初婚で、今も離婚していない家庭で育つ子どもは約10%だそうです。つまり、どんな家族の形も少数派。多数派なんて存在しないのですね。

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