【コラム】岩下宣子の『優しさ伝えるマナー術』美しい季節の言葉「七十二候」

2017年02月22日(水)

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170210manners01二十四節気は、太陽の黄道によって1年を24等分したもので、立春や春分、立夏などが上げられます。一方、七十二候は24の節気を各々さらに約5日ずつの3つに分けた期間のこと。もとは中国で作られ、江戸時代に入ってからは日本の気候に合わせて「本朝七十二候」に作り直されました。

例えば、立春の2月4日から8日は「東風解凍(はるかぜこおりとく)」とあり、自然や動物、植物などのささいな変化が感じられる短文になっています。風で氷が解けだすなんて、春が顔をのぞかせたようでうれしくなりますね。

また、2月14日から18日は「魚上氷(うをこほりをいづる)」といい、氷が解けて魚が顔を出す場面を表現しています。3月1日から5日までは「草木萌動(そうもく めばえいずる)」。草木が芽生えて土が動き始めるという、元気がもらえそうな言葉です。そして、二十四節気の「啓蟄(けいちつ)」にあたる3月6日から10日は「蟄虫啓戸(すごもりむし とをひらく)」といい、虫も元気よく土から飛び出し、春の気配が一気に深まるように感じます。

季節が感じられる美しい日本語が多く、手紙を書く際、気候の挨拶にも使える七十二候。とはいえ、二十四節気と比べるとマイナーで、掲載している手帳やカレンダーもあまり見掛けないため、知らない人もいるのでは。忙しい現代だからこそ、自然の変化を意識した言葉を知って、心豊かな毎日を送りたいものですね。


岩下 宣子(いわした のりこ)

マナーデザイナー。1985年に現代礼法研究所を設立。
企業や学校など多岐にわたる講演や研修を実施。
『すぐ役立つ冠婚葬祭辞典』『好感度がアップする美しいマナー』など著書多数。船橋在住。


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